2021/08/18
No.117
新型コロナウイルス感染症は、緊急事態宣言下で病院に入ることもできない患者が多数発生し、医療体制の整備が急務となっています。
急速に感染者が増えるなかで考えておきたいのは、退院後にも残る後遺症の問題です。
肺に残ったダメージからくる息苦しさや運動するとすぐに息切れするという呼吸器系の後遺症のほかに、匂いを感じ取れない、味がわからないといった臭覚や味覚の障害、脱毛などが知られています。
それ以外にも、「だるくて、とにかく横になりたい」という強い倦怠感や「なにを読んでも頭に入らない」「記憶が保てない」といった認知能力の低下といったメンタル面の影響を受けているも回復者もいます。
頭に霧がかかったようなもやもやした状態に、ブレインフォグ(脳の霧)という言葉も生まれました。
こうした後遺症の原因は、コロナウイルスそのものの影響なのか、集中治療室症候群、強いストレス、炎症(サイトカインストーム)といった要因なのかということもはっきりと分かっていません。
症状に個別に対応するしかなく、治療法はまだ確立していません。
相談窓口などの整備も、進められている途上です。
復帰を迎え入れる職場や家庭の側も、無理解で孤立させないことを理解し、コロナウイルスとの戦いを進めていくことが大切です。
参考資料:
厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
>「問9 新型コロナウイルス感染症になった後、症状が長引くことはありますか。」
新型コロナウイルスの後遺症(厚生労働省 安全技術調査会参考資料)
関西テレビ 報道ランナー 「元の生活に戻れず…新型コロナ後遺症とは?『会社解雇される人も…』」