ココロトピックス

2023/10/04

No.125

10月10日は世界メンタルヘルスデー

世界メンタルヘルスデーってなに?

10月10日というと、年配の人は現在ではスポーツの日となっている体育の日を連想するかもしれません。
(1966年に1964年の東京五輪の開会式を記念し制定、2000年から10月の第2月曜日、2020年からスポーツの日)
実は、10月10日は、メンタルヘルスについての意識を高める国際記念日「世界メンタルヘルスデー」になっています。



世界メンタルヘルスデーとは、メンタルヘルス問題についての
・世間の意識を高め
・偏見をなくし
・正しい知識を普及する
ことをアピールする記念日で、1993年に世界精神保健連盟が定めました。

世界精神保健連盟は1948年設立の国際的な精神医学団体で、現在は日本人の秋山剛氏が理事長を務めています。



日本のメンタルヘルスの現状は?

少し古いデータですが、1996年から2017年の患者数の変化が、厚生労働白書にまとめられています。

気分障害(躁うつ病など)
43.3万人 → 127.6万人
神経症性障害(パニック発作、強迫観念など)
46.6万人 → 83.3万人
統合失調症
72.1万人 → 79.2万人
(厚生労働省 厚生労働白書平成30年版より作成)

うつ病に代表される気分障害の患者数は、ほぼ3倍になっています。
年齢が高い層の人ほど、若い時に知り覚えたメンタルヘルスのイメージと現実が大きく変化していることを意識しておきましょう。

増加の背景には、メンタルヘルスの問題が啓発されることで、医療機関に受診するようになったこともあるでしょう。メンタルクリニックの数が増え、アクセスしやすくなったことあります。また精神疾患の判断基準が変わったことを理由に挙げる人もいます。非正規化や成果主義、上がらない賃金といった経済社会も働き手にとってはストレスフルな環境です。

一方で、専門の医療機関にかからず、かかりつけ医など一般の医療機関に受診した場合、正しく診断されない、そのため専門の医療機関と連携がうまく取れていないという問題も指摘されています。

身近にはじめる取り組みとしては、厚生労働省がすすめていて、自治体で講座が開かれている心のサポーター養成研修に参加してみるのもいいでしょう。



参考情報:
国際保健機関(WHO)の世界メンタルヘルスデー紹介ページ(英語)

厚生労働省世界メンタルヘルスデー2023

NIPPON COCORO ACTION(心のサポーター)